ここでは披露宴についてとりあげますが、これが中国の披露宴だとは決して思わないように。
私は元来、派手な披露宴というものに対し、疑問を持っておりました。
もっとも、お金が次から次へと沸いて出てくるような方々にはどんどんやってもらっていっこうに構わ
ない訳ですが、少なくとも私はそのような類の人間ではありませんでした。
若かりし時に夢を追い求め過ぎた結果ですが、こんな歳まで尾を引くとは思いもしませんでした。
それ故にではありませんが、私は基本的には地味婚推進派です。
拝金主義者のようなお金がすべての考え方は私にはありません。
彼女には文通を始めた当初から、『私は決して裕福な日本人ではありません。』と再三にわたり書
いてきたので、本当にそう思われたのだと思います。
そのときの彼女の答えとしては、
『私はあなたの望むとおりにします。私の両親も私の考えに一任してくれていますので、どうぞあな
たの思うようになさってください。』と。
つまりは、私の地味婚の考え方に理解をしてくれたということだ。
披露宴会場こそ、哈尓濱では知らない人がいないくらいの有名どころ、国家一級酒家『日月潭』に
しましたが、『どうだぁ。すごいだろぅ。wow
WOW wow
WOW!!』というのはまったくありません。
会場こそ立派なところで挙げましたが、料金はといえば、これがいくらもかかっていないんですよ。
本当はもっと質素なところでやってもよかったとさえ思っています。
でも、相手家族には近所に対しての面子が立ったことと解釈しています。
中国では、この面子が大変重要なことと考えられているようですから。
『費用はいくらかかったの?』というような声が聞こえてきそうなので、別リンクでその領収書も載
せますが、これを見ればご理解いただけることと思われます。
なかに2、3高級料理がありますが、その他は庶民料理ばかりです。
中国で料理を出す場合、食べきってしまうような量を出すことは恥をかくことにつながるようです。
ただ実際問題として、三人いて三人分頼んだ料理が日本のように残らないような量に設定されて
いるということではなく、食べきれないような量になっている場合がほとんどのようです。
ですから、これについては何も心配する必要はないようです。
披露宴の内容ですが、
出席人数は、新郎側は私と結婚紹介所のスタッフそして現地のメル友、新婦側は彼女とあと17人
くらいの比較的近い関係にある親しい親戚、そしてその朋友。
司会者は、結婚紹介所のスタッフに依頼しました。
このスタッフ、結構多彩な芸の持ち主で、場を盛り上げてもらいました。
いまどきの中国人で京劇の歌える人がどれくらいいるのでしょう。
生で京劇が聴けるとは、『もう秀樹感激!!』の気分です。(しかし古いねぇ。)
披露宴の流れとしては、日本のものとさほど変わりはありませんでしたが、地味ながらも中国らしさ
を表現できるものにしたいと考えていました。
その考えに司会者がうまく応えてくれました。
中国でもカラオケが流行していて、そのまま『カ・ラ・オ・ケ』と発音するそうです。
司会者は、私達に祝福する歌として長渕剛の『乾杯』を歌ってくれました。
もちろん、日本語です。
司会者が歌い、私も一曲歌うようにしました。、私は谷村信司の『昴』を歌うことにしました。
相手家族にも何か歌ってもらおうとマイクを渡しましたが、照れ屋が多いのか、結局一曲も歌っては
もらえませんでした。
私としては、国家、東方紅、北吹雪、夜來香、何日君再來などを期待していたのに残念です。
この他、中国では特に東北地方において、千昌夫の『北国の春』がよく知られているようです。
司会者が後で歌っていました。
哈尓濱といえばまぎれもなく北国ですから、この土地柄にマッチしているのでしょう。
私のおはこ(十八番)は、アリス、堀内孝雄、中村雅俊などですが、あと、尾崎豊の『I LOVE YOU!』
などを歌いますと、スナックあたりではシーンと静まります。
でも、そのときはまさか中国にカラオケがあるとは思いもよらなかったので、気持ちの準備がまった
くできていなくて、そのような気持ちの余裕もありませんでした。
あとは司会者の芸の披露ですが、京劇を一曲歌ってもらいました。
至近距離で京劇の歌が聴けるとは。
まったくもって私は幸せ者です。
欲を言えば、胡弓の音色も聞きたかったのですが、それはCDで我慢することとします。
彼女の衣装直しは一回だけ。つまり、二種類のドレス。
最初は、白のウエディング・ドレス。これは貸衣装です。
中国では白いものは縁起が悪いと聞いていたのですが、これは西洋文化を取り入れた結果なのか。
衣装直しでチャイナ・ドレス、色は定番の赤でオーダーメードのこだわりの一品。
商売女では演出できないほどの艶やかさです。
腰がキュッと締まっていて、なんとも色っぽい。
芦屋雁之助ではありませんが、『今日のお前、ほんま綺麗や!』と言いたくなるくらいに。
同僚からは『モデルさんみたい。』と言われるが、この『???みたい』という表現が気に入らない。
『モデルさんだったんだ。』と言われた方が、私には心地よい。
どこかチャイナ・ドレス販売のモデルに使ってください。
マネキンよりはよく稼ぎますよ。
儲けまっせ!
(しっかりと売り込んだあとで軌道を修正することとする。)
最後には、相手家族との記念撮影。
出たり入ったりといろいろ工夫して撮影した。
欲を言えばビデオにも収め、彼女のしぐさの一部始終を永久保存したかった。
地味婚のなかでも、しっかりとこだわりを残す。これが私流。
何でもケチる人のことを関西では単にシブチンと言い、ケチとは区別しているそうだ。
どこかポイントがあればそれでいいんだ。
他人様に披露するべき主旨のものだが、関係ない者にまで披露する必要も実際問題としてない。
披露宴が終わった後に私が感じたことは、その披露宴という出来事を境にして、彼女の私に対す
る気持ちにハッキリとした変化が見られるようになったということ。
今までは、まだよそよそしかった彼女の動きが、今はしっかり私の妻としての動きになったこと。
私たちが夫婦としての実感をもったのは、この披露宴を終えてからのことである。
結婚って、いいものですねぇ。
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